福島から再び紡ぎ出す、国産シルクの可能性。
福島県の太平洋沿岸地域、古くから「絹織物の里」と呼ばれたこの地で、私たちはお蚕さまを育て、美しい絹糸を生み出しています。
かつて多くの農家が養蚕業を営み、日本を支えてきた絹産業。しかし、近年は輸入品に押され、国内での生産量も減少の一途を辿っています。
そんな状況の中で、私たちは再び国産シルクの魅力に注目し、その未来を守りたいと考えました。
単なる繊維素材ではなく、医療、食品、化粧品など多分野で活用される可能性を秘めたシルク。
福島シルクラボは、シルクの持つ無限の可能性に目を向け、シルク産業の活性化に取り組みます。
そして、シルクの多様な価値創出を通して、地域経済の活性化にも貢献したいと考えています。
桑の木の再生
福島シルクラボは、シルク産業の活性化に取り組むだけでなく、桑の木の再生にも力を入れていきます。
桑の木は、蚕にとってなくてはならない餌であり、良質な繭を作るためには欠かせない存在です。しかし、近年は桑畑の減少や農家の高齢化による桑畑オーナーの後継者不足などが問題となっています。
そこで福島シルクラボは、地域住民の方々と協力し、持続可能な桑畑づくりを目指します。
また、桑の葉を活用した商品開発にも取り組んでいきます。
桑の葉は栄養価が高く、健康食品や化粧品など様々な用途で利用できます。福島シルクラボは、桑の葉の持つ可能性を最大限に引き出し、新たな地域特産品を生み出していきます。
小高について
私たちの拠点は、東日本大震災から5年間、人が住めなかった街、福島県南相馬市小高区にあります。
人も街の灯りも、一度無くなった場所。
そのまちで、私たちの事業はスタートしました。
小高には古くから養蚕や機織りの文化がありましたが、今はその面影はありません。
いま私たちはこの土地で、改めてお蚕さまと向き合っています。